2014年12月の記事一覧

私もとうとう「今どきの若い人は」なんてことを言う年になりました。今どきの若い人はどうなのかというと、言葉の語尾が実に曖昧です。テープ起こし屋という仕事柄、若い方へのインタビュー音声を日常的に、たくさん聞いています。

例えば「趣味は何ですか?」という質問への回答は、あっさりと「ゲームとか」。語尾が「とか」ということは、他にも何か趣味があるのかなと、キーボードを叩きながら余計なことをふと思ってみます。趣味をたくさん列挙して、その語尾が「とか」だったら、違和感はあまりないかもしれません。

この違和感に引っ張られて、原田曜平さんの著書、『近頃の若者はなぜダメなのか』という本を読んでみました。サブタイトルは、いみじくも<携帯世代と「新村社会」>。この本が発刊されたのは2010年ですから、早くも4年が経過しています。デジタルが絡むと4年前なんて10年前とも言えますが、ひとまず読んでみました。

「~です」と断言せず、曖昧さを残すことで、相手との空間に柔らかさを残す。そして正面衝突を避ける。これが「とか」という言葉の役割であると同時に、今どきの若者の心情の現れであるとわかりました。要は「仲間はずれ=村八分」を恐れているわけです。「村八分」は、農業生産をもっぱらとしていた時代の言葉という私の認識は、とんでもなく甘いものでした。時代がクルッと一回りして、今の若者が生きているのは<新村社会>だそうです。なるほど。彼らが生きている環境が少し理解できました。

余談ですが、そういった環境(新村社会)で育った若者が既に社会人になっています。教師になっている方もいるでしょう。今の歴史の教科書が、どんなふうになっているのか私は知りません。それで、「日独伊三国同盟というのは、日本とかドイツとかイタリアとかが協定を結んで……」などという、「とか調」の授業をする歴史の先生もいらっしゃるかもしれないと勝手な想像をして、クスッと笑ってしまいました。三国と謳っているのですから、日本とドイツとイタリアの他に、どこかの国が入る余地はないはずですけれど。これを『三国志』に置き換えてみても同様です。仕事のかたわら、ちょっとだけ「とか」への旅に出てみました。若い方々、ごめんなさい。

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